不動産売却とは?仲介・買取の違いから流れ・費用まで徹底解説
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不動産売却は多くの人にとって初めての経験です。知識がないまま進めてしまうと、不利な条件になったり、思わぬ損につながる恐れがあります。特に不動産会社との知識差が大きい場合、売主にとって不利に進んでしまうケースも少なくありません。
本記事では、不動産売却を7年以上サポートしてきた株式会社シンプルが、売却前に知っておきたい基礎知識をわかりやすく解説します。初めての方でも安心して進められるよう、重要なポイントだけを簡潔にまとめています。
株式会社シンプル公式
群馬・栃木・埼玉の不動産買取・販売が得意な地域密着の不動産会社です。地域密着企業として、最も買取実績がある不動産会社の1つです。相続・離婚などで売りたい不動産がありましたらお気軽にご相談くださいませ。最短1日で無料査定を行います。
目次
不動産売却の基礎知識
ここでは、不動産売却の全体像をつかむために、「売却方法の種類」「売却の流れ」「必要な書類」「税金・諸費用」の4つの観点から基礎知識を解説します。
不動産売却の種類は「買取」と「仲介」
不動産を売却する方法は、大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類があります。仲介は、不動産会社が買主を探し、市場の中から購入希望者を見つけて売却する方法です。市場のニーズとマッチすれば、高値で売却できる可能性があるのが特徴です。
一方、買取は不動産会社自身が買主となり、物件を直接買い取る方法です。第三者の買主を探す必要がないため、売却までのスピードが早く、「いつまでにいくら必要か」といった資金計画が立てやすい点がメリットです。
どちらの方法が適しているかは、「できるだけ高く売りたいのか」「いつまでに売りたいのか」「物件の状態はどうか」などによって変わります。売却を検討する際は、まずご自身の目的や優先順位を整理しておくことが大切です。
高く売りたい方は「仲介」、早く現金化したい方は「買取」
仲介は、インターネット広告やチラシなどを通じて広く買主を募集するため、市場の反応次第で高値を狙える方法です。ただし、売却までに時間がかかりやすく、2〜6ヶ月程度を要するケースが一般的です。
反対に、買取は査定後の条件がまとまればすぐに契約に進むことができ、スピードを重視する方に向いています。「急ぎで現金化したい」「売れ残りの不安を避けたい」「相続や離婚などで早く整理したい」といった場合に選ばれることが多い方法です。
不動産買取には、主に次の3つの方式があります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 即時買取(業者買取) | 不動産会社が直接買い取る方式。売却までが早く、最短数日〜2週間で現金化できる。仲介手数料も不要。 |
| 買取保証付き仲介 | まずは仲介で高く売る努力をしつつ、期限までに売れなければ不動産会社が買取る方式。売れ残りリスクがない。 |
| リースバック買取 | 不動産会社に売却したあとも、売主が賃貸としてそのまま住み続けられる方式。現金化しつつ引っ越し不要。 |
また、仲介で売却する場合には、不動産会社との契約形態として「専属専任」「専任」「一般」の3種類があります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 専属専任媒介 | 1社の不動産会社だけに売却を依頼する方式。他社への依頼は不可。報告義務が週1回と最も厳格で、売主は自分で買主を見つけても直接売買できない。 |
| 専任媒介 | 1社にだけ売却を依頼するが、売主が自分で見つけた買主と直接取引できる。報告義務は2週間に1回。バランスがよく利用される契約方式。 |
| 一般媒介 | 複数の不動産会社に同時依頼できる方式。縛りがないが、各社の競争が弱まり積極的に販売活動されにくい場合もある。 |
買取と仲介の違い早見表まとめ

買取と仲介の違いについて、さらに詳しく比較したい方は「不動産買取と不動産仲介の違い」もあわせてご覧ください。
ここまでで大まかな「売り方の違い」がイメージできたところで、次に不動産売却の具体的な流れを確認していきましょう。
不動産売却の流れ
不動産売却の流れを図解で確認したい方は、「【不動産買取の流れ図解】」でも詳しくご紹介しています。ここでは、買取と仲介それぞれの大まかなステップを簡潔にまとめます。
不動産「買取」の流れ

買取の基本的な流れは、「査定 → 買取価格の提示 → 条件の確認・契約 → 代金決済・引き渡し」と非常にシンプルです。買主が不動産会社ですので、個人の買主との細かい条件交渉が少なく、スケジュールも組みやすいのが特徴です。
建物が古い、設備の不具合がある、残置物が多いといった、いわゆる「売りにくい物件」の場合でも、現況のまま買い取ってもらえるケースが多く、片付けやリフォームの負担を抑えたい方にも適しています。
不動産「仲介」の流れ

仲介の場合は、「査定 → 媒介契約の締結 → 販売活動開始 → 内覧対応 → 価格交渉 → 売買契約 → 代金決済・引き渡し」という流れになります。広告活動や内覧を通じて買主を募るため、相場や売り出し価格の設定、販売戦略が重要になります。
一般的には、販売活動に2〜3ヶ月、契約から引き渡しまでに1〜2ヶ月程度かかることが多く、全体として2〜6ヶ月ほどの期間を要するケースが一般的です。「時間をかけてでも高く売りたい」という方には、仲介が向いています。
不動産売却時に必要な書類一覧
不動産売却の手続きを進めるにあたっては、あらかじめ必要書類を把握しておくことが大切です。主な書類としては、権利証(登記識別情報)、固定資産税納税通知書、本人確認書類などが挙げられます。
マンションの場合はこれに加えて、管理規約や使用細則、長期修繕計画書、管理費・修繕積立金の金額がわかる資料などが必要になることがあります。事前に書類を揃えておくことで、査定や契約がスムーズに進み、結果として売却期間の短縮にもつながります。
不動産売却にかかる税金・諸費用
不動産を売却するときは、売却代金がそのまま手元に残るわけではなく、税金や諸費用が差し引かれます。代表的なものとして、契約書に貼る印紙税、売却益が出た場合の譲渡所得税・住民税、仲介手数料、各種登記費用などがあります。
特にマイホームを売却する場合は、「3,000万円特別控除」などの税制上の特例が使えるケースもあるため、事前に確認しておくことで節税につながることがあります。所有期間や利用状況によって税額は大きく変わるため、早めの相談がおすすめです。
費用① 印紙税
売買契約書に貼付する印紙税は、契約金額に応じて数千円〜数万円程度が必要です。なお、電子契約を利用した場合は印紙が不要となるため、その分費用を抑えられる場合があります。
費用② 譲渡所得税・住民税
不動産の売却によって利益(譲渡所得)が出た場合にかかる税金です。所有期間が5年を超えるかどうかなどによって税率が変わり、長期所有か短期所有かで負担感も異なります。マイホームの売却では、一定の条件を満たすことで特例の適用を受けられることがあります。
費用③ 仲介手数料
仲介で売却する際に、不動産会社へ支払う成功報酬です。宅地建物取引業法で上限が定められており、売却価格が400万円を超える場合は「(売却価格 × 3% + 6万円)+ 消費税」が一般的な上限となります。原則として、売買契約の成立後、引き渡し時などに支払います。
費用④ 登記費用
住所変更登記や抵当権抹消登記など、売却に伴い必要となる登記手続きにかかる費用です。多くの場合、司法書士に依頼して手続きを行います。金融機関から住宅ローンを借りている場合は、抵当権抹消の費用も発生します。
費用⑤ その他諸経費
上記以外にも、土地の筆界を明確にするための測量費、室内の残置物の撤去費用、必要に応じたリフォーム・ハウスクリーニング費用などが発生することがあります。物件の状況によって必要な費用は変わるため、事前に不動産会社に相談し、概算を把握しておくと安心です。
不動産売却の相談先
「不動産売却は、まず誰に相談したらいいのだろう?」と迷われる方も少なくありません。ここでは、代表的な相談先ごとの対応範囲を一覧にまとめました。目的に合わせて、適切な専門家を選ぶことが大切です。
| 相談先 | 売却 | 査定 | 相続 | 登記 |
|---|---|---|---|---|
| 不動産会社 | ◎ | ◎ | × | ◯ |
| 一括査定サイト | ◯ | ◯ | × | × |
| 税理士 | × | × | ◯ | ◯ |
相談先① 不動産会社(買取・仲介)
売却に関するご相談の窓口として、最も基本となるのが不動産会社です。市場価格に基づく査定から、買取と仲介のどちらが適しているかといった選択、売却の進め方の提案まで、一連の流れをトータルでサポートできます。
また、登記手続きに関わる司法書士や、測量が必要な場合の測量士など、各種専門家との連携も不動産会社を通じて行えるため、「どこに何を頼めばいいのか分からない」という方でも安心して売却を進めていただけます。
相談先② 一括査定サイト
一括査定サイトは、インターネット上で一度情報を入力するだけで、複数の不動産会社へまとめて査定を依頼できるサービスです。短時間で複数社の査定価格や提案内容を比較できるため、「まずは大まかな相場を知りたい」「いくつかの会社を比較して検討したい」という方に向いています。
一方で、提携していない地域密着型の優良会社が比較対象に含まれない場合があることや、短期間に複数の会社から連絡が入る可能性がある点には注意が必要です。最終的には、金額だけでなく、担当者の対応や説明の分かりやすさなども含めて総合的に判断することが大切です。
相談先③ 税理士
相続税や譲渡所得税など、税金に関するご相談は税理士が専門です。不動産売却に伴う税金の見込み額、特例の適用可否、相続発生時の取り扱いなどを事前に把握しておくことで、「売却したら思った以上に税金がかかった」という事態を防ぐことができます。
特に、相続した不動産を売却する場合や、複数の不動産を所有している場合などは、税務上の判断が複雑になることも多いため、不動産会社とあわせて税理士にも相談しておくと安心です。
不動産売却を成功させるために相談前にすべきこと
ポイント① 売却理由と希望条件を整理する
不動産会社に相談する前に、「なぜ売却したいのか」「いつまでに売却したいのか」「最低いくら残したいのか」といった売却理由や希望条件を整理しておくと、その後の提案内容が具体的になります。
たとえば、「相続した空き家を維持するのが大変」「住み替えで自己資金が必要」「ローンの返済負担を軽くしたい」など、背景によって最適な売却方法は変わります。最初に目的を明確にしておくことで、買取と仲介のどちらが向いているかも判断しやすくなります。
ポイント② 必要書類を確認しておく
権利証(登記識別情報)、固定資産税納税通知書、建築確認済証や検査済証、間取り図など、売却時に必要となる資料をあらかじめ確認しておきましょう。手元にあるかどうかを把握しておくだけでも、査定時の話がスムーズになります。
もし紛失してしまっている書類があっても、多くの場合は取得し直すことが可能です。不動産会社や司法書士に相談すれば、必要な手続きの案内を受けられますので、まずは現状を伝えることが大切です。
ポイント③ 物件の状態を把握しておく
リフォーム履歴、設備の故障箇所、雨漏りやシロアリ被害の有無など、現時点で把握している物件の状況を整理しておきましょう。隠してしまうと、後からトラブルにつながる可能性があるため、正確な情報共有が重要です。
買取の場合は、こうした不具合があっても現況のままで買い取ってもらえるケースが多く、「直してからでないと売れないのでは」とご不安な方でもご相談いただけます。まずは正直に現状をお伝えいただくことが、スムーズな売却への近道です。
h2>不動産売却で失敗しないコツ・注意点・売るタイミング
不動産売却で失敗しないコツ・注意点
不動産売却で失敗しないためには、「複数の会社へ査定を依頼して比較する」「売り出し価格は冷静に設定する」「内覧に向けて室内の印象を整える」といったポイントが重要です。特に、査定価格の高さだけで不動産会社を選んでしまうと、結果的に値下げを繰り返すことになり、時間もお金も無駄にしてしまう可能性があります。
詳しいコツや注意点については、別記事「不動産を高く売るコツ7選」でも解説していますので、あわせてご参照ください。
不動産売却の売るベストなタイミング
一般的には、転勤や異動などで住み替えニーズが高まる「春」や「秋」は、買主が動きやすく売れやすい時期と言われています。また、住宅ローン金利の動きや税制改正の有無なども、買主の動向に影響を与える要因となります。
ただし、最適な売却タイミングは物件ごとの状況や、売主様の資金計画によって異なります。「いつまでに売却したいのか」「売却後の住まいをどうするのか」といったライフプランとあわせて検討し、不動産会社に具体的な相談をすることが大切です。
特殊な不動産売却の対処法・不動産会社の選び方
相続・共有名義の不動産を売りたい場合
相続や共有名義の不動産を売却する場合は、まず相続登記が完了しているか、共有者の持分がどのようになっているかなど、権利関係を整理することがスタートラインとなります。共有者全員の同意が必要になるため、話し合いがまとまらないと売却が進まないケースもあります。
高値売却を重視するのであれば仲介、早期の現金化や相続財産の分割を急ぎたい場合は、相続不動産の買取に強い業者へ相談するのが有効です。共有名義の不動産売却について詳しく知りたい方は、「共有名義の不動産売却まとめ」もご覧ください。
老朽化・空き家を売却したい場合
老朽化が進んだ建物や長期間放置された空き家は、雨漏りや構造の劣化などにより、一般の買主には敬遠されやすい傾向があります。また、特定空家等に指定されると固定資産税の優遇が外れるリスクもあるため、早めの対策が重要です。
現状のまま売却したい場合や、片付け・解体費用の負担を抑えたい場合には、空き家や古家付き土地の買取を得意とする業者への売却が向いています。建物の状態が良く、リフォームを前提に購入してくれる買主が見込める場合には、仲介も選択肢のひとつです。
ローン残債が多い・差し押さえ寸前の場合
売却価格よりもローン残債の方が多い場合は、「任意売却」を検討する必要があります。任意売却は、金融機関の同意を得たうえで売却を行い、売却代金をローン返済に充てる方法で、競売よりも有利な条件で売却できる可能性があります。
差し押さえや競売開始の通知が届いている場合は、時間との勝負になることも少なくありません。任意売却に詳しい仲介会社や、任意売却と買取の両方に対応できる会社へ早めに相談することが、解決への近道です。
賃貸中(オーナーチェンジ)物件を売りたい場合
入居中のまま売却する「オーナーチェンジ物件」の場合は、家賃収入や利回り、入居状況、管理会社との契約内容など、投資家が重視する情報を整理しておくことが重要です。収益性が分かりやすい物件ほど、スムーズに売却が進みやすくなります。
高値を狙う場合は、投資用不動産に強い仲介会社に依頼するのが有効です。一方で、「早く売って資金を回収したい」「空室リスクを手放したい」といった場合には、収益物件専門の買取業者への売却が適しています。
事故物件・訳あり不動産を売りたい場合
いわゆる事故物件や、再建築不可・越境・借地権などの条件がある「訳あり不動産」は、一般の市場では敬遠されやすく、売却までに時間がかかるケースが多くなります。告知義務の判断や、法令上の制限など、専門的な知識も求められます。
確実に売却したい場合は、事故物件や訳あり物件を専門的に扱う買取業者への売却が有力な選択肢となります。時間をかけてでも少しでも高く売りたい場合は、この分野の実績が豊富な仲介会社を選ぶことが大切です。
不動産売却のよくある質問
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一括見積もりサイトって実際どうなの?おすすめ?
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弊社としてはおすすめしません。理由としては、評判がよい地域密着の不動産会社は、お客様からの紹介や地域の企業からの紹介で集客できているので、一括見積もりサイトを利用する必要がないからです。
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不動産売却にかかる期間はどのくらいですか?
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売却期間は物件種別や市場状況によって大きく異なりますが、平均的には3ヶ月~6ヶ月程度を目安とすることが多いです。媒介契約(仲介)後、販売活動に2〜3ヶ月、買主様との契約から引き渡しまでに1〜2ヶ月かかります。販売価格や物件の魅力度によって、さらに短縮・長期化する場合があります。
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仲介手数料はいくらくらいかかりますか?
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仲介手数料は宅地建物取引業法で上限が定められています。売却価格が400万円を超える場合、「(売却価格 × 3% + 6万円)+ 消費税」が上限となります。
この手数料は、売買契約が成立し、物件の引き渡しが完了した時点で、成功報酬として不動産会社に支払うのが一般的です。 -
売却時に税金はかかりますか?
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売却によって利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税と住民税がかかります。この税額は、売却益から取得費や譲渡費用を差し引いた金額と、物件の所有期間によって税率が変わります。
特にマイホームの売却では「3,000万円特別控除」などの特例を利用できる場合がありますので、事前に税理士または弊社にご相談ください。 -
査定額と実際の売却価格は同じになりますか?
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必ずしも同じにはなりません。査定額は「このくらいの価格で売れるだろう」という不動産会社の予測価格であり、実際の売却価格は市場での需要と供給、買主様との交渉によって最終的に決定されます。査定額を基に、お客様の希望や市場動向を考慮して「売り出し価格」を設定します。
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不動産会社との契約にはどのような種類がありますか?
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主に以下の3種類があります。
- 専属専任媒介契約: 1社のみと契約し、他社への依頼や自己発見取引ができません。報告義務が最も頻繁です。
- 専任媒介契約: 1社のみと契約しますが、自己発見取引は可能です。
- 一般媒介契約: 複数の不動産会社と契約できます。最も自由度が高いですが、各社の販売活動が手薄になる可能性もあります。
まとめ
不動産の売却は、「仲介」と「買取」のどちらを選ぶかによって、かかる期間や手元に残る金額、手間の大きさが大きく変わります。高値売却を重視するのか、早期の現金化や手間の少なさを優先するのか、ご自身の事情や希望を整理したうえで最適な方法を選ぶことが大切です。
そのためには、売却方法の違いだけでなく、必要書類・税金・諸費用、相続や共有名義・空き家・ローン残債などの個別事情も含めて、トータルで判断する必要があります。一人で悩まず、早い段階で不動産会社や税理士などの専門家に相談することで、無理のない資金計画と納得感のある売却につなげやすくなります。